速水晃一はどうなる??

速水晃一はどうなる??

法廷シーンのようにも見える倫理委員会の様子は、まさに緊迫したシーンでもあって映画の見所のひとつになっています。倫理委員会にセンター長の速水は尋問される側ではありますが、尋問される立場でありながらも、弾劾する側が腹がたつぐらいの余裕ぶりです。そして速水は病院側がドクターズヘリを導入しない姿勢であったり、他の病院患者を受け入れようとしない病院側の姿勢も批判します。

速水の主張を見逃すな!

これは現在の医療現場で行われていることへ対しての、問題提起がなされていることでしょう。病院として経営を成り立たせなくてはならない、けれども医療現場として人の命を助けるという役目。「マスコミのヘリは飛ぶのに、どうしてドクターヘリが飛ばないんだ!!」という言葉にも表れています。

もっとネタバレ

そして論理委員会が開かれますがが、この場面がこの作品の最大の見せ場といえるでしょう。論理委員会とはなっていますが、ほとんど法廷ドラマの様子です。窓際医師の田口は、委員長とは名前ばかりのお飾り状態の委員長です。論理委員会では、敵もかなり多い救命センター長の速水を弾劾している様相になっています。

速水を弾劾する急先鋒に立っているのは、もちろん営利第一主義の事務長の三船そして倫理委員会副委員長の沼田ですが、論理委員会に出席している全員が速水の敵になっているような状況であります。ところが、委員会が開催されたすぐ冒頭に、速水はいきなり医療メーカーとの賄賂の事実を認め、委員会は紛糾します。そして速水はすぐに退職届を提出するのでした。救命センターの看護師長を務める花房は、医療メーカーから受け取った賄賂は全て救命センターで使用するための器具購入に当てたことを証明する領収書のファイルを提出しますが、論理委員会の風向きのほとんどはセンター長の速水を懲戒解雇するような動きです。

そして看護師長は、田口へ告発文を自らが書いて贈ったことを認めます。速水の方は、厚生省ではなく副委員長に送ったのは自分だと語りますが、では厚生省に告発文を送ったのは一体誰なのでしょう…?!

いよいよ論理委員会も大詰めです。そこで白鳥が田口が映っている野球大会をDVDプロジェクターで上映します。DVDは医療メーカーの営業マンがヘリポートで転落死をする直前に、田口に渡したDVDです。DVDでは野球をする田口が映っていますが、そこで「映像を見ないで、音声のみを聞いてください!」と田口は叫びます。音声から出てきた声は、副院長の沼田とそして三船事務長の陰謀が録音されていたのです。このDVDで一気に論理委員会の流れが変わりました。

その時です!論理委員会へ出席しているほとんどの出席者が一斉に携帯電話を手に取りました。大変な事態が起きました。ショッピングセンターで大火災が発生したとの連絡です。すぐに大勢の負傷者を受け入れるための体勢を整えなくてはいけません。救急救命センターで指揮をとる救命センター長の速水は、この事態に顔面蒼白になります。そうです。10年前にも、まったく同じような状況が起こっていたのでした。速見センター長が顔面蒼白になっている様子を見た看護師長は、口紅を出しました。

看護師長が救急救命センターで、指揮を取らねばならない速見に対して『唇を青くしている場合ではない。現場で最前列で指揮をとる指揮官こそ、毅然として立ち向かうべきだ。』という看護師長からセンター長への意思表示が口紅を出すということだったのです。ここでセンター長の速水が「ジェネラル・ルージュ」と呼ばせる理由が明らかにされました。

救急救命センターには続々と負傷者が搬送されてきます。あまりの大惨事のため、当然ながら負傷者を搬送するためのストレッチャーも足りなくなってきます。ストレッチャーが足りなくなった状況の中で、速水の秘密倉庫が解放されました。秘密倉庫から取り出されたのは簡易式のストレッチャーです。そうです。秘密倉庫には速水が医療メーカーから受け取った賄賂で購入したものです。

緊迫した救急場面の中で、トリアージが行われていきます。トリアージは病院に搬送された負傷者の危険度レベルを、とっさの判断で医師が治療優先を決めていきます。負傷度合いが深刻で即急の治療を要する患者か、それとも手を施しても命を救えない状態かどうかを判断していきますが、トリアージを務める役目をするのはいつもセンター長の速水からかなり厳しい指導をされて、厳しい指導に内心反発心を抱いている佐藤が務めることになりました。

トリアージをすることは、患者の生死をある意味決める意味も果たすとても重要な役割なだけに、この時のために速水は佐藤に対して厳しく指導をし、そして嫌味なアドバイスを行って佐藤のとっさの判断と医術を鍛え上げていたのです。「大丈夫、お前の判断がオレの判断だ。自信を持て!!」という言葉を佐藤にかけて、気合を入れます。センター長の言葉を受けて、佐藤は意を決して1階ロビーへと降りて行きます。

混乱した救急救命センターも、逼迫した状況からある程度の事態が収束しました。そして改めて、速水は退職届けを出します。田口はまだ倫理委員会は終わっていないといいますが、速水は個人的な横領があったことを示すのでした。領収書に記載されていたのは、チュッパチャップスだったのです。病院長が出した結論は、速水へ懲罰として3年間の北海道勤務を命じて、そこで借りを返せと言うのでした。